術後62日目 脈管侵襲

脈管侵襲で気になったこと

5月30日。雲が多い一日🌥️遠くを台風が通過していっているからかな。

昨夜は、少し早めに寝たから、眠くならなかった。
あいかわらず、朝方に1回、目が覚めて、ついでに、排泄処理するのは続いている。
毎日、ガスも含めて、ある程度は膨らんでいるから、平常運転なんだと思う。

ストマ閉鎖まで、あと4日。
いよいよ、という感じ。
明日は、入院時間を電話確認する予定。

今日は、脈管侵襲について、ちょっと頭の中をに思い浮かんだことがある。

私は、脈管侵襲は陰性だったのだが、直腸NETの場合、脈管侵襲のうち、リンパ管侵襲は、リンパ節転移の危険因子とされている。リンパ管侵襲が陽性である場合、その先のリンパ節に転移している可能性が高いというのだ。

リンパ管侵襲が、リンパ節転移に結び付いているというような論文が、日本大腸肛門病会誌 第73巻抄録号 2020年9月・第75回学術集会抄録号などにいくつも示されているし、リンパ管からリンパ節と言う説明はメカニズムとして合理的であり、理解できる。
診療ガイドライン http://www.jsco-cpg.jp/nen/guideline01/#III_cq12 を見ても、理解に苦しむことは無い。

では、静脈侵襲は、どうだろう?
静脈侵襲は、メカニズム的には、血行にのって、がん細胞が遠隔転移する可能性を示していると思うのだが、遠隔転移した患者が内視鏡的切除時に静脈侵襲があったのかどうか、や、その因果関係についての言及は見つかっていない。

直腸NETにおいては、あくまで、リンパ節転移の危険因子として、外科手術を行うかどうかにおいて、引用されているのだ。

どういうことなのかわからなくなったのだが、少し考えてみると、内視鏡的切除後に、遠隔転移を疑ったところで、治療としてはできることがないことに気づいた。何も起きていない臓器を切除するわけにはいかない。

言い換えると、静脈侵襲で遠隔転移を心配するのは、バカバカしいのかな。
直腸切除とリンパ節郭清を行ったら、その後の、再発、転移はぐっと確率がさがると言われているだけだ。もちろん、一緒に切除されている血管もあるわけだが、血行はそれより早いわけだし。

だから、静脈から血行にのって、腫瘍細胞が流れていったとしても、腫瘍が遠隔転移を果たすまでの間に、免疫細胞によって駆逐されることを信じるしかないことに気づき、私は考えるのをやめた。

希少な病気は、むずかしい。

希少なので、予後を予見するデータがなかなか揃わないが、その中でも治療努力はするので、それによって予後の選択肢の一部が選ばれなくなり、それを選んだ場合の予見がむずかしくなる。

G1で経過観察、G2で外科手術がメジャールートだが、希少な中、G2で経過観察というマイナールートは、さらに少なく、予後を予見できない。

こうなると、予後に起きうることに対しての治療も両輪で発展を期待したい。

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