外科手術を決めたら

7月27日。晴れときどき曇り⛅閉鎖後54日目。

暑い日が続きますね。って毎日書いてる。

以前、「直腸NET 内視鏡で切除した結果が出たら」で、外科手術をするかどうか、決断するところまでを書いた。
そろそろ、その続きの話でも書こうか。

繰り返しになりますが、私は医療関係者ではありません。
あくまで、自身の経験上から、このように理解、解釈している。というだけです。
個人の見解として、書いています。
他の病気で共通する部分もあるかと思いますが、
ここでは、 私の経験上なので、直腸NETの場合になります。

外科手術を決めたら

直腸NET 内視鏡で切除した結果が出たら」で書きましたが、追加の外科手術では、腫瘍があった場所を中心に、 直腸切除と、リンパ節郭清が行われます。
術式や、腫瘍の場所、肛門からの距離などによって、手術時間は、大きく異なりますが、全身麻酔による、長時間の手術になります。
体感的には一瞬ですが、体にはかなりの負担になるし、家庭、仕事の事情などさまざまあると思いますので、日程は、余裕をもっておいた方が良いと思います。
悪性度が低いとはいえ、心配になると思いますが、さまざまなことを調整する時間はある程度確保できるはずですので、主治医とよく相談するとよいと思います。

私の手術と入院経過は、「直腸切除」ラベルをつけています。

外科手術が日程も含めて決まると、工場のベルトコンベアーの上を流れていくように、勝手に事が運んでいきます。
  • 事前の検査は淡々と受けるだけなので、心配無用です。手術に支障がなければ、続行です。
  • 病院から用意するように言われるもの以外は、EMR/ESDの入院の経験を活かして、リストアップして用意していきましょう。期間が長くなるので、途中で必要になったり、持ってくればよかったと思ったときに、家族や友人に持ってきてもらえる体制があると便利です。

一時的回腸ストーマ造設

腫瘍の位置、肛門からの距離などによって、一時的な人工肛門(ストーマ、ストマ)を造設する可能性があります。(永久の場合は、経験していないので、書けません)
可能性がある場合は、事前の説明がありますが、手術前に、おなかにマーカーペンで、ストーマの位置をマーキングします。(可能性が無い時は、知りません。ないのかな。)

ストーマの位置は、ベルト位置から、できるだけずれていた方が良いかもしれません。
マーカーを書く看護師と話し合ってみてください。

最後は、自分の中で折り合いをつけて受け入れられるようになると思いますが、
ある程度はマーカー位置をずらせるかもしれませんが、おへその右下あたりなので、かなり、ベルトの位置です。パウチ(便を受け止める袋)を貼りつけるので、少々位置をずらしても、パンツ(ズボン)の邪魔になります。
特にスーツ中心の服装のお仕事の方々は、サスペンダーで吊る以外は、ハイウエストで、パンツ(ズボン)の中におさめることになります。
たぶん、買うことになります。退院後で間に合いますので、 焦って、買う必要はありませんが。

外科手術を終えて目が覚めたら

外科手術は、一瞬のできごとです。
手術室の中で横になり、私は、「麻酔が入ります。」という言葉を聞き終わったかどうかわからないレベルでした。
次に名前を呼ばれて、目が覚めたときには、体にいろいろなものがついて、術後の集中治療室(病院によって名前が違います)で寝ています。
日数は経過によりますが、術後、抜けていく順番で書くと、以下の通りです。
  • 手術中の血栓予防の足のポンプ
  • (硬膜外麻酔の場合)背中の麻酔を入れる管
  • 肛門に減圧チューブ
  • 左下腹あたりに吻合部周辺の排液を取り出すドレーンの管
  • 点滴、注射類
  • 一時的な人工肛門(ストーマ、ストマ)とパウチ
手術翌朝くらいまでは、ほぼそのままです。
寝返りもうてないので、暑い、寒い、寝返りしたい、痛い、吐きそう、すべては看護師に伝えて、手当てしてもらいます。遠慮したり、我慢したりする必要はないです。
これ以外に、
  • 酸素の管(状態に合わせて)
全身麻酔から覚めた後は、気管に挿管していたせいで、しゃべりにくいし、呼吸もしづらいです。呼吸が浅くなりやすいので、ときどき大きく深呼吸をします。
それでも、血中酸素の数値が下がって、機械がピーピー言い出す場合があります。その時には、鼻にドラマとかでよく見る酸素の管がつけられます。
身動きが取れないですが、腕は、管を避けながら、比較的動かせるので、メガネや、スマホは回復状況に合わせて、要求してみてください。
無理をせず、眠れるなら、ひたすら寝ててよいと思います。
ほぼ一日だけで、すぐ一般病棟に戻ることになるので、ただ休んで、回復することだけ考えていればよいです。

眼をつむって、大きくゆっくり呼吸しながら、からだ全体にアンテナを張って、からだと対話します。どこが痛い?どこが苦しい?手はどのくらい動かせる?足は?
そして、回復に合わせて、水が飲みたい、体の向きを変えたい、看護師を呼んで手伝ってもらいましょう。

一般病棟にもどったら

手術の翌日だと思います。
前述したとおり、いろいろなものが体についていますが、
一般病棟にもどったら、
「歩きましょう。」
と言われます。
病院によっては、こちらから介助をお願いしないと、言われるだけで放置になりますが、じっとしてないほうが良いと思います。吐き気などなく動けそうであれば、無理のない範囲で、積極的に挑戦したほうが良いと思います。
意識的にやらないと、ベッドで寝ているか、スマホ、タブレットを見て、じっとしがちになります。
私は、吐き気があり、もちろん、波はありましたが、吐き気が比較的落ち着いている時も、じっとしていました。病院側にも、吐き気があって動けないと思われていたのか、歩かせようという感じもなかったので、軽度のイレウス(閉塞)になって、嘔吐して、再絶食になり、入院が長引きました。

一時的な人工肛門(ストーマ、ストマ)とパウチ

基本的に、指示があるまでは、看護師がすべてやってくれます。
一般病棟に戻って、落ち着いてから、いろいろな説明がされます。
専用のハサミや必要なものすべては、説明とともに、渡されます。
必要なものの調達の方法も、病院によって、 違いはありますが、説明されます。
ストーマの扱いも、認定看護師が親切、丁寧に教えてくれます。

すべては、初めてのことなので、事前にいろいろ調べても、やってみないとわからないことも多いので、事前には、なんとなく、雰囲気がわかっている程度で十分です。

事前に調べると、いろいろなグッズがあることがわかりますが、
理解できるまで、慣れるまでは、まずは、 何も購入したりしなくてよいと思います。
安いものではないのと、ストーマを閉鎖したら、不要になるので、無駄な買い物になる可能性があります。

ストーマのメーカーは何社かあり、病院によって、贔屓のメーカーが異なるかもしれません。私の患者つながりの中では、国内メーカーの「アルケア社」が多いようです。

入院中のパウチ交換は、なにかの市民講座みたいなもので、段階的に、自立できるまでサポートしてもらいます。
  1. 認定看護師が、説明しながらパウチを交換してくれる。
  2. 看護師に見られながら、自らパウチ交換に挑戦する。難しいところは手伝ってもらう。
  3. 看護師に見られながら、自らパウチ交換。難しいところはアドバイスをもらう。
  4. 看護師に見られながら、自らパウチ交換。完全一人で。
入院期間的に、だいたい、この4回くらいで、マスターすることになるので、難しい所や、よくわからないところがあれば、聞きまくりましょう。
  • パウチの型どりがむずかしい。
    • 最初は看護師がやってくれるが、精度がよくわからず、どのくらい厳密にやればよいかがわからないが、わりと、雑でもなんとかなる。
    • ストーマのサイズに対して、 すこし余裕をもって。と言われるが、たぶん、ストーマにピッタリくらいでいい気がする。
  • パウチの面板を切るのが難しい。
    • ハサミにくっついてきて、適度な軟らかさもあり、きついカーブになっているので、ハサミの歯もカーブしているとはいえ、切りにくい。
    • ペンで書いた線が数ミリあるので、線の内側か、外側か、決めて切る。場合によっては、 看護師にノギスでチェックしてもらう。切りすぎると、 隙間ができて、便が入り込み、剥がれや、皮膚がやられるので、小さめに切って、微調整する方が良いと思う。
  • ストーマの向こう側(足の方)が見えない。
    • 自分のへその横あたりにある出っ張りを頭の方から見る形になるので、出っ張りの足側の面が月の裏側のように見えません。
    • からだを傾けて、斜めから見るようにすると、多少はマシですが、死角はなくならないので、見えない部分は看護師に見てもらいながら、皮膚に触れている部分の感覚をつかめ。と言われます。考えるな!感じろ!ってやつです。
  • 術後は、ストーマのサイズがどんどん小さくなっていく。
    • 入院中は、毎回サイズを測り、人によると思いますが、毎回サイズが小さくなっていきます。
    • 退院後もしばらくはサイズが変わっていくと思いますので、パウチの在庫は持ち過ぎないほうが良いです。ただし、調達に時間がかかる場合があるので、ギリギリで行くと困ったことになるかもしれません。
術後の回復状況にもよりますが、退院するころには、ある程度動けるようになっていると思います。そして、そのころには、ストーマの扱いも少しずつわかって、慣れています。そうしないと退院させてもらえないらしいです。

慣れてきたと思っても、
ストーマの扱いは、病院と、自宅の設備の違いで、いろいろ戸惑いや、やりにくい面が出てきます。
いくつかのストックがある状態で、退院することになると思いますので、それを使いながら、必要なものを購入したり、工夫していくとよいと思います。

そこからの話はまた、いずれ、書くかもしれません。

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